ナエ 土屋染色工房 NAE surface printing factory




型付け

用具と材料

・型紙  (水に浸ける。型が乾燥していると,型付け糊の水気によって型があばれる)
・ヘラ  (出羽ベラの,一寸五分~二寸位を使用。)
・布   (精練済みの,綿,絹,麻,ウール,又はレーヨンの混紡されている綿etc。
      ポリエステルなどの化学繊維を染めるには分散染料を使います)
・張り手 (布を引っ張る道具。ヤール幅,三幅,並幅,等)
・伸子  (竹ひごの太いもの。両端に針が差し込んである。布幅の1割ほど長い物を使
      う。極端に幅の違うものは伸子を痛める)
・糊   (作り置きされたもの。水で好みの軟らかさにのばす。用途により消石灰を水
      で溶かして入れる。多く入れすぎるとコンニャク状になり使えなくなる)
・しゃもじ(糊を取り出す時,糊を水でのばす時に使用)
・ロープ (張り手を引っ張る)

型付けの方法

・張り手に布をかける。型付け板に布目が真っすぐになるように張る。
・水に浸けた型紙を取り出し,タオルなどで水気をよく取る。
・縁場を折り曲げ,縁場を立たせる。
・型紙を所定の位置に置く。
・左手で軽く型紙を押え,ヘラで糊を伸ばしていく。
 (糊の厚さは,布の種類や使用する染料で違う)
・型紙をゆっくり持ち上げる。片方の縁場は必ずしっかりと押さえておくこと。
・模様がきちっと会うように,型紙を次の所に置く。
・型付けが全部終ったら,布を持ち上げ,伸子をかける。

  

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顔料色差し

樹脂顔料(ピグメントレジンカラー)の使い方

・顔料との混色は水溶性の物は自由にできる。
 サンカラー・エスカラー・アクラミン・パンカラーなど

材料

 ハイプレンAニュー  (田中直)接着剤。乳白色の液体。3~5倍に水で延ばす。
 バインダーSLN   (三彩) 接着剤。乳白色の液体。3倍に水で延ばす。
 バインダーD     (三彩) 接着剤。乳白色のどろっとした液体。刷り込み用
 滲み止め       (三彩) CMCやアルギン酸等に似ており,無色透明な粘り
                 のある液体。


工程


 ・顔料は乳鉢などで良く練る。バインダー等は,水で約3倍に薄める。
 ・練った顔料にバインダーを少しづつ入れ,また良く練る。
 ・顔料の色に深みやくすみをつけるため,樹脂顔料を入れ,好みの色を作る。
 ・淡い色や,顔料にない色を作る場合は,樹脂顔料だけを使用。
 ・色を薄めるには,バインダーSLN・ハイプレンを入れる。
 ・生地によりしみやすい布としみにくい布があり,しみやすい布の場合,好みの色が出
  来た段階で,布の端に試し塗りをして,しみ具合をみる。
  もし,しみた場合には,しみなくなるまで滲み止めを入れる。
 ・バインダーDで刷り込みをする場合,バインダーは水で薄めずに使用する。
 ・顔料を溶く時に,豆汁は使わない。豆を使用しないため,保存が出来る。
 ・アイロンで仕上げる。(表裏をていねいにゆっくりかけて下さい)
  一週間程,陽の当たる所などで良く乾燥させても良い。
 ・水元は出来るだけ丁寧に,あまりふり洗いをせず,糊の浮くまで待ってからにする。
 ・脱水機にかけて良いが,きれいにたたみ,15~20秒程にする。
 ・張手に架け,なるべく早く乾燥させる。
 ・顔料には,朱,紅柄,石黄,黄土,胡粉,墨,洋紅,藍,等。
 ・樹脂顔料には,12~13色ある。全色必要ではないと思います。
  エロー,ブラック,バイオレット,グリーンがあれば良い。

  

  



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