藍のたて方と、染め方 |
亜鉛末による藍建て法 |
用具と材料 |
・インジゴピュアー :化学精製された藍の粉末。インジゴとは、藍のことです。
・亜鉛末 :藍を安定させ、発酵をうながします。
・石灰 :藍の染液を弱アルカリ性にする。
・メチルアルコール :インジゴを溶くときに使用する。
・ボール :25~30cmのもの。
・はかり :2kg量れるもの。
・容器 :ゴミペール等深さのあるもの。
ストックバックを作る。(原液を作ります) |
インジゴピュアー 5 : 亜鉛末 3 : 石灰 10 の割合で調合する。
例
・250g藍をはかり、アルコールで練ったあと、はかりに乗せ、亜鉛末を150g加え、石灰を500g加える。
お湯を加えながらスプーンなどで良くかき回し、亜鉛末の粒などを良くつぶす。ボールの八分目くらいまでお湯を入れる。
・藍を入れる容器の準備をする。
・ポリバス等、200~500リットル位容量のある容器(深さ50~60cmはほしい。)に微温湯をいっぱいにためる。(上から5cm位まで)
・石灰を50~100g位ふりこむ。(微温湯を弱アルカリにするため。)
・容器の準備が済んだら、藍を練ったボールをガスコンロに乗せ、弱火で約30~40分あまりかき回さないで静かに火にかける。
・ギラギラした茶色の膜が盛り上がってくる。気を付けていないと吹きこぼれる。
吹きこぼれると大変悲惨なことになりますのでその場を離れないようにしましょう。
・沸騰する寸前まで待ち、火を消す。
・用意した容器に静かに注ぐ。
・静かにかき回し、二日程おいてから使用する。
藍の足し方 |
・のれんなど、小幅の物を10点ほど染めると藍の成分が薄くなり、濃く染めることが難しくなってきます。そこで藍を足します。
・ストックバックを60~125g位(溶液の量による。)作り、薄くなった藍の染液に静かに足します。
藍の保存 |
その他の注意 |
ハイドロサルファイトによる藍建て法 |
用具と材料 |
藍の染め方 |
布の精練 |
型付け |
地入れ |
藍に浸ける |
・床、屋外に、毛布あるいはゴザなどを染布の長さより長くなるように敷く。
・張り手にかけたまま引っ張り、裏表引き刷毛でお湯を引く。
・染ぐりなどの太い伸子を布の耳に縦の方向にかけて行く。(伸子と伸子の間が5~6cm あくようにします。つきすぎているとたたみにくくなる。)
・張り手から取り、伸子を持ち、端から屏風だたみにたたむ。
・水槽に蓄めた水の中に静かに降ろす。水の中で染ぐりを一本づつ持ち変えて布と布の間が離れて空気の泡が取れるようにします。
・静かに水から出し、伸子の中に棒を通す。その棒ごとかけられる場所に架け、全体が均等になるようにひろげ水を切る。
・布の下から水がポタポタ落ちなくなったら、(木綿で3~5分、麻で1~2分)糊を傷めないようにして伸子を中央に集め棒から抜く。
・藍のキラキラ膜を隅に寄せ、藍の中に静かに降ろす。
・水を切った時と同じ要領で藍の中で伸子をひろげる。
・染める濃さによって漬けておく時間が違うが、だいたい3分ほどを目安とする。
・3分経ったら伸子を中央に集め、静かに持ちあげる。
・伸子を一本づつ持ちかえ、布に空気をあてる。(これを”藍の風を切る”と言う。)
・藍から上げたばかりは飴色していたものが徐々に緑がかりやがて青く変色してくる。
・張り手をかけ、上に上げ、伸子を取る。引き刷毛で表裏を軽く擦る。
・伸子を先にかけた方と違う側にかける。
・張り手から取り、伸子を持ち、端から屏風だたみにたたむ。
・一度目と同じように作業を進める。
・二度目が染まったら張り手に架けて、乾燥させる。(中干しと言う。)
・始めから繰り返して染め、合計四回藍に入れて終了する。
・うす藍にする時は、二度染しない。
・麻は、染つきが良いので染める時間を短くしてあまり濃くならないようにする。
水元 |
・静かに布を広げながら水に入れる。30~1時間位漬けておく。
・布が水の上に出ないようにしておく。
・糊が完全に取れたら、3~5回水を取り替えながら良くすすぐ。
・たらいの淵に布端をのせ、張手に掛ける。
・張手を持ちながら静かに水から上げる。(脱水はしない。)
・あまり引っ張らずに乾燥させる。